IoTアパート事業を展開するTATERU(タテル)は、子会社を通じて様々な事業を展開しています。
その一つがTABICTで行われている「民泊事業」です。
民泊は主に観光客に向けて宿泊場所を提供するサービスであり、規制の緩和化によりビジネスへの参入が増えています。
TATERU(タテル)が手掛ける民泊事業には、どんな特徴があるのでしょうか?
今回はTABICTの民泊事業に焦点を当て、ご紹介していきます。
Contents
TATERU bnb が社名変更! TABICTの事業って何?
TABICTは元々「TATERU bnb(タテルビーアンドビー)」という社名で、2019年4月25日に社名変更のお知らせが発表されました。
参考URL:https://corp.tateru.co/news/press/21036
まずは社名に込められたコンセプトと共に、TABICTの事業概要や実績をご紹介しましょう。
TABICTのコンセプトについて
「TABICT」という社名は「旅」と「ICT」を組み合わせています。
ICTとは情報技術を用いたコミュニケーションのことを示し、ICTは旅を快適で便利にするツールであると同時に、旅そのものを今までとは違った新しいものにできると考えています。
TABICTの文字をよく見ると、「BIC」という言葉も混じっています。
BICとは「Best in Class(最高クラス)」のことを指しており、最高クラスの旅サービスを世界中の旅行者や旅行関連企業に提供したいと願いが込められているようです。
TABICTの事業について
民泊のオーナーになりたい方は、TABICTの事業を通じてオーナーになることができます。
民泊の建設から売り上げ管理などは専用アプリを通じて簡単に行うことができ、この点はアパート事業と同じです。
【民泊経営までのステップ】
参考URL:https://app.trippod.jp/
①会員登録をして相談
TABICTで民泊オーナーになりたい人は、まずアプリから会員登録を行い、コンサルタントに相談します。
相談はチャット形式で行われるので、気軽に相談ができます。
例えば、おすすめの土地の紹介や民泊の関する疑問を問うことも可能です。
②土地を選定して建設
コンサルタントから紹介された土地や条件に納得すれば、施設の建設に進むことになります。
アパート事業と同じくTATERU(タテル)は在庫を持たないので、土地を購入してから民泊のデザインや間取りを設計し、建築する必要があります。
デザインは街の雰囲気や個人の希望に合わせて設計されるので、世界に二つとない民泊となります。
現在は開発中のようですが、アプリを通じて土地情報の収集などができるようになるとのことです。
③民泊経営のスタート
民泊施設が完成したら運用開始となり、売り上げはオーナーの収入となります。
管理運用はTABICTが行うので、オーナーが受付や清掃、宿泊者への対応をする必要はありません。
そのため、現在住んでいる地域とは別エリアに民泊施設を建てても、気軽に経営できます。
【標準搭載されているbnb kit】
参考URL:https://www.bnbkit.jp/
TABICTが手掛ける民泊の大きな特徴は、IoTサービスの「bnb kit」が標準搭載されていることです。
bnb kitは「SMART LOCK」と「CHECK-IN PAD」、「TRIP PHONE」の3つで構成されています。
・SMART LOCK
リアルキー以外にカードキー・NFC、テンキーの3つで解錠できるIoT製品です。
民泊の場合はアプリや予約の際に発行されるナンバーキーで解錠できます。
リアルキーよりもセキュリティの高い複雑なキーを用いることで、宿泊客は安心して過ごせます。
・CHECK-IN PAD
宿泊者は民泊に備え付けられた専用デバイスからチェックインが可能です。
日本語だけではなく英語、中国語、韓国語に対応しているので、インバウンド対策もばっちりです。
CHECK-IN PADには宿泊者の台帳記録だけではなく、パスワードの取得や部屋のキーの発行、本人認証など様々なチェックイン機能が備わっています。
・TRIP PHONE
宿泊者が滞在中にレンタルできるIoTデバイスです。
トリップ・コンセルジュサービスを無料で利用することができ、周辺にある飲食店の紹介や予約、交通機関の案内、タクシーの予約など、滞在中の要望に応えてくれます。
慣れない土地でもTRIP PHONEを通じて安心して観光できます。
オーナー側はチャット機能やMAPの利用履歴を通じて宿泊者のニーズを知ることができ、さらに効率の良い運用を実現できます。
TABICTは少しずつ実績を上げています。IoTを用いた民泊は今後増えると予想されますが、TABICTはその先駆けとして発展し続けていくことでしょう。
そもそも民泊事業ってどんなものなの?宿泊者の口コミも集めてみた。
民泊はホテルや旅館のように観光客などと人を宿泊させる施設を指します。
これは今ほど交通機関や宿泊施設が整備されていなかった時代、無償で他人に寝床やご飯を提供していた名残から発展しました。
そんな民泊事業について詳しく紹介すると共に、利用者の口コミをご紹介しましょう。
ビジネスモデル化した背景
民泊は明確なルールが存在せず、旅館業法に適用されるかどうかも曖昧で、違法民泊のトラブルが相次ぎました。
現在は旅館業法の改正とあわせて民泊に対する法律の民泊新法が施行されており、厳格なルールが設けられています。
旅館業や特区民泊に比べて条件が緩和されているため、比較的に手に出しやすいのがビジネスモデル化を推し進めた背景でしょう。
民泊業と旅館業の違い
旅館業とは洋式客室が主体となるホテル営業、和室客室が主体な旅館営業、カプセルホテルなどの簡易宿泊所営業、1ヶ月以上の単位で宿泊する下宿営業の4つを指します。
一方、民泊業は宿泊者に一軒家や一部屋を滞在目的で貸し出す事業です。
民泊業と旅館業は定義に少し違いがありますが、民泊新法により他にも違いが明確になったので見ていきましょう。
・建物の用途
旅館業法が適用される施設以外の建物が適用されます。
家やアパート・マンションが対象となるため、ホテルや旅館の営業が不可能な居住専用の地域で運用することも可能です。
ただし、自治体の条例で地域や期間が限定される可能性があります。
マンションやアパートの場合は、管理規約で民泊の利用を禁止しているところもあるので注意が必要です。
・年間営業時間
民泊新法では年間180日を超過する営業はできません。
・民泊のタイプ
民泊には家主が施設に居住しているタイプと、家主の生活本拠ではない状態で運用しているタイプがあります。
前者は宿泊者が滞在する期間中、家主も泊まる必要があります。
一方、後者は施設の管理者がいることを前提に、家主が泊まらなくても提供できる民宿であることが運用条件です。
・旅館業の許可の有無
善意で宿泊費を徴収せずに宿泊サービスを提供するなら、旅館業の許可を取らずとも営業はできます。
しかし、ビジネスとして宿泊料を取る場合は旅館業への許可を受ける必要です。
民泊利用者の口コミ
民泊となるとホテルや旅館と比べてサービスやアメニティなどが劣ると考える人も多いでしょう。
TABICTの民泊や他の民泊に関する口コミから、評判を見ていきます。
【TABICTの民泊の口コミ】
広いし設備がいい、箱庭綺麗。アイロンやコーヒーメーカーまであった新しく快適に過ごせました。
引用元:https://www.booking.com/hotel/jp/tateru-an-ontomocho.ja.html#tab-reviews
まだ新築の施設が多いので、綺麗な民泊で過ごしやすいと感じる利用者が多いようです。
施設によってはサービスが異なりますが、アイロンやコーヒーメーカーを完備した民泊もあるので、ホテルや旅館にも劣らないと言えます。
ロフトがあり、子どもたちが喜んだ!家族みんなで住んでいるような、お家みたいな気楽さがあった。チェックアウトもそのまま出られるのが良かった!
引用元:https://www.booking.com/hotel/jp/tateru-room-minoshima.ja.html#tab-reviews
ロフトのある施設もありました。
民泊なら子連れや大勢の家族やグループで利用する際も、ホテルや旅館に比べて気兼ねなく利用できます。
TABICTの民泊は受付でチェックイン・アウトの手続きが必要ないので、子どもから目を離せない親にとっては便利と言えるでしょう。
キッチンもお風呂も使いやすく、くつろげました。
鍵も暗唱番号を入力するタイプで、無くす心配もなく、内鍵も最新式の物で安心でした。
引用元:https://www.booking.com/hotel/jp/trip-pod-yoshizuka-c-lt-hakata-gt.ja.html#tab-reviews
キッチンもあるので食材を持ち込んで調理し、自宅にいる気分で食事することも可能です。
SMART LOCKにより解錠が楽なので、鍵の紛失リスクがなく安心です。
内鍵も最新式なので、室内外にいる際のセキュリティは万全です。
【他の民泊の口コミ】
今日の民泊は和風
おばあちゃんみたいによくしてくれた母の生徒さんのお家の匂いで、昨日までのとこより落ち着く💮🏠 pic.twitter.com/rD3sAxliFp— 朔夜はアイコンもさよ (@sayo_alchemia) 2019年4月29日
実家や祖母の家という雰囲気のある民泊に落ち着くという人は多いようです。
ホテルや旅館とは違った親しみやすさがあるのでしょう。
民泊〜
1人/¥6000だったかな!?
GWでこれは安い!!! pic.twitter.com/o1FnVAEkun— KAZ (@love_enjoy_T) 2019年4月28日
繁忙期に複数人で宿泊する場合、ホテルのファミリータイプの部屋よりも格安になる可能性があります。
リーズナブルな価格が多い点も宿泊客にとって魅力を感じる要素となっています。
民泊によって施設に雰囲気やサービス内容、価格面は違いますが、実際に利用した人の多くは満足している様子です。
TABICTの民宿も全体的に評価は良いので、安心して利用できると言えます。
TATERU の建築物はデザイン性が高く、IoTを取り入れている
TATERU(タテル)では、デザイン性に優れた物件を手掛けています。
ただデザイン性に優れているというだけではなく、IoTを取り入れているので、利便性も非常に良くなっているのです。
続いては、そんなTATERU(タテル)の物件が持つ魅力についてご紹介しましょう。
TATERU(タテル)の物件はグッドデザイン賞も受賞している
TATERU(タテル)は、ただ住み心地が良い、宿泊していて落ち着くといったデザイン性に優れた物件を手掛けています。
そのような物件の中で、CRASTINE 筥松がグッドデザイン賞を受賞しています。
参考URL:https://corp.tateru.co/news/press/1908
CRASTINE 筥松物件は、賃貸アパートではありますが、それぞれの部屋ごとに仕様やデザインが違うものになっています。
家具ブランドなどと企画の段階からしっかりと打ち合わせを行い、それぞれの部屋に異なる世界観を持たせることができたのです。
しかしそれは、コストを高くする要因になってしまいます。
それでもTATERU(タテル)は、投資物件の収益性や従来の賃貸物件の枠を超えたデザイン性とのバランスを保つことによって、これまでにはないアパートを作り出すことができました。
日本で唯一のデザインアワードでも、TATERU(タテル)のデザイン性や先進的な取り組みが認められています。
それが、グッドデザイン賞です。
グッドデザイン賞は、1957年に創設された日本で唯一の総合的なデザインを評価したり、推奨したりする仕組みのことを指します。
デザインを通じて、様々な産業や生活文化を高めるための運動の1つとして、多くの企業やデザイナーが参加しているのです。
これまでに4万件以上の物件が受賞していて、「Gマーク」を与えられた物件は優れたデザインを示しているということになります。
TATERU(タテル)の物件に導入されているIoTについて
TATERU(タテル)の物件は、IoTを導入しています。
これは、民泊事業においても同じことが言えます。
「bnb kit」というIoTで民泊事業をスマート化させるために必要なものも提供しています。
「bnb kit」の受注件数は、レンタルの予約をスタートした段階で300台を突破していることから、非常に注目を集めていると言えるでしょう。
参考URL:https://www.nikkan.co.jp/releases/view/62802
SMART LOCKやCHECK-IN PAD、TRIP PHONEを使用できるため、民泊事業において負荷になりがちな部分の負担を軽減することが可能になります。
フロント業務の効率化やセキュリティの強化をすることができるので、宿泊者も安心して利用することができます。
また、TRIP PHONEを利用すると、民泊の周りにあるおすすめのお店の紹介や予約、交通機関の案内、タクシーの予約など、滞在している間の生活を快適に過ごせるようになります。
さらにトリップコンシェルジュがいるので、外国人の滞在者にとっても過ごしやすい環境を整えることができるようになるのです。
TATERU(タテル)の物件には、このような魅力が詰まっています。
これからもさらに魅力的なサービスを提供できるように、「bnb kit」に蓄積されてデータを元に、IoT民泊事業の拡充や新しいソリューションの開発をTATERU(タテル)は行っていくことが予想されます。
民泊事業をスタートさせる企業も少しずつ増えている中で、他と差別化させるためには特色が必要になるでしょう。
TATERU(タテル)の物件は、これまでのノウハウをしっかりと活かした物件を作っているため、他にはない民泊を生み出すことができるはずです。
とても魅力的なTATERU(タテル)の民泊が気になるという方は、ぜひ1度宿泊してみると良いでしょう。
そうすると、デザイン性の高さだけが魅力ではないということに気が付けるのではないでしょうか。
民泊事業の需要は今後増えていくため、オーナーになるのもありかも?!
TATERU(タテル)も参入している民泊事業は、今後全国的にどんどん広がっていくと見込まれています。
最後に、民泊事業の今後についてご紹介していきましょう。
民泊が増えていくのはなぜか?
まずは、民泊がこれから増えていくと考えられているのはなぜか、ご紹介していきます。
- これには、政府が民泊事業を合法化したことが大きな要因だと言えるでしょう。
なぜ合法化したのかというと、民泊が増えてきて「民泊サービスの健全な普及」を目指すためのルールが必要になったからです。
そのために制定されたのが、民泊新法です。
民泊新法では、住宅宿泊事業者の届け出制度や住宅宿泊管理業の登録制度に関すること、年間180泊が上限といったことなどが定められています。
このような新しい法律が生まれたことによって、民泊事業を行うためのルールが明確になりました。
- それだけではなく、シェアリングエコノミー(共有型経済)の認知度が向上したことも民泊が増えている要因になると考えられます。
シェアリングエコノミー(共有型経済)は、ソーシャルメディアが発達したことによって、成り立つ経済の仕組みのことを指しています。
具体的な例だと、車をシェアするカーシェアリングサービスや賃貸物件をシェアするハウスホームシェアリングサービスといったものが挙げられるでしょう。
これらと同じようなものの1つが民泊だということになります。
経済学的な側面から見れば、短期ルームシェアリングサービスということになるのではないでしょうか。
- また、外国人旅行客が増えたことによる宿泊施設不足も民泊が増えていく要因と1つです。
日本へ足を運ぶ外国人旅行客の数は年々増えていて、ホテルや旅館など既存の宿泊施設の稼働率は平均で80%を超えています。
外国人旅行客が多く宿泊する施設では、需要と供給の関係で宿泊料金が高止まりしていまいます。
そのような背景も、民泊市場の広がりに拍車をかけていると言えるでしょう。
これからも着実に伸びていく民泊ビジネス
2020年には東京オリンピックを控えています。
そのため、外国人旅行客の数もさらに増えると予想できます。
したがって、民泊ビジネスはより大きな伸びを見せる可能性があると考えられるのです。
また、空き家などを利用した民泊施設向けリフォームを行うビジネスや民泊向け清掃代行サービスといった民泊関連ビジネスも活性化しています。
このようなことを踏まえて考えてみると、民泊のオーナーになるというのは将来性があるということになります。
何か事業を起こしたいと思っているのであれば、民泊も視野に入れてみてはいかがでしょうか?
注意しなければいけないこともある
需要が伸びている民泊は、とても魅力的です。
しかし、注意しなければいけないこともあります。
それは、民泊に宿泊している人と近隣住民がトラブルにならないようにするということです。
実際に、民泊に宿泊している人と近隣住民がトラブルになって、事件や事故に発展してしまったというケースもあります。
これからは、今以上に法整備も進んでいくことでしょう。
そうすると、民泊も必然的に増え、宿泊者も増えていきます。
それはとても良いことではありますが、しっかりとトラブルへの対応もしていかなければいけないという側面も持っています。
- これからさらに増えてしまうと予想される民泊に宿泊している人と近隣住民がトラブルに対する対応は、今後の民泊事業をより発展させていくための1つの課題だと言えます。
それをクリアできるようにあれば、日本の民泊事業はしっかりと軌道に乗れることでしょう。
TATERU(タテル)も参入している民泊事業は、非常に魅力的なビジネスです。
残された課題をしっかりと理解できていれば、民泊のオーナーになるということもおすすめできます。